誠に残念な訃報ですが、主に1960年代後半から1970、1980年代に活躍した美声のバリトン歌手ピエロ・カップチッリ氏Piero Cappuccilli(1929年生、1930年生説あり)が7月12日に逝去されました。
日本では特に2度に亘る『シモン・ボッカネグラ』の名演が忘れられません。『リゴレット』『マクベス』を含む数々のヴェルディ全曲スタジオ録音盤の他にも『清教徒』などの名盤も残しました。
歌手引退後は後進の指導に当たられ、その柔和で熱意溢れる姿勢は多くの生徒から長い間慕われていました。
生前のイタリアオペラ界での業績を称え、オペラを愛する方々と共に往年の名唱と思い出を偲び、謹んでご冥福をお祈り申し上げたく存じます。
2005年7月20日